今回は2018年から話題のアプリtiktokについて、その運営会社について調査していきます。主に日本法人について調査していきますが、日本法人についての情報が不足している部分については中国法人の情報から類推なども含みます。
親会社と日本法人の名称や場所
中国本社
まず日本法人の親会社である中国の会社は「ByteDance」ですね。
こちらが公式ホームページです。
採用も活発に行っており、非常に大規模なスタートアップです。
またこちらの記事によると2018年終わりの時点ではuberを抜き世界最大のスタートアップの評価額で資金調達をしています。抜粋しますと以下のような内容です。
オンライン広告ネットワークやTikTokなどのサービスを運営する中国のByteDanceがUberを抜いて会社評価額で世界最大のスタートアップとなった。
ForbesとBloombergは同社が750億ドルの会社評価額で30億ドルの資金調達を完了したと報じている。TechCrunchの取材に対し、事情に通じた情報源はこの報道が事実であると確認し、会社評価額はプレマネー、つまり資金調達を実施する前の評価額だと述べた。つまり今回のラウンドで得た30億ドルを加えるとByteDanceの評価額は780億ドルとなる。これは配車サービスの巨人、Uberの直近の会社評価額720億ドルを抜くものだ。
ですので、中国法人は巨大企業といえます。
日本オフィス
日本オフィスはこちらの採用サイトによると新宿に存在します。
所在地は
東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル27F
となっており、以前は渋谷にも一部営業部隊が存在しましたが現在は集約されて新宿の1拠点のみになっているようです。
日本での採用
日本での採用は
- 制作サイド
- アートディレクター
- ITヘルプエンジニア
- ITサポートエンジニア
- グラフィックデザイナー
- ビジネスサイド
- 法務担当
- アドミンスペシャリスト
- 受付
- 組織タレント開発コンサルタント
- web広告営業
- 広告審査
- マーケター
- 人事
などなど、幅広く募集をかけています。
またインターンや新卒募集について上の画像の中の投稿記事のようにインタビューを載せていたり、他にもwantedlyでの投稿によると
慶應生限定!2月22日(金)TikTok Open Day!
若手社員・インターンによるTikTokでの経験のシェアや社員とのピザパーティーなどを通じて、TikTokとはどういう会社なのかということ知って頂けるようなイベントとなっております。
という上位層大学生を集めるための人事施策を実施しており、かなり力をいれていることが伺えます。
収益
日本
tiktokの運営会社の収益については、日本版においては現状広告収益のみと推測されます。
中国版においてはユーザー課金機能が実装されており投げ銭形式の収益があります。しかし、日本版ではこのベースとなるwallet機能があるものの投げ銭機能が実装されていません。
ですので日本版での広告の月間収益について推測してみましょう。
tiktokは広告枠が大別して3種類あり
- アプリ起動画面広告(640万円/日・1日1社)
- インフィード広告(600万円/日・純広告は1日合計5社まで)
- 運用広告は1日合計の上限数なし
- チャレンジ(800万円or2000万円)
以上の3種類です。
3種類のうちの上側2種類の毎日の枠が平均5割埋まっていると仮定すると
( 640 + 600×5 )× 30日 × 0.5 = 54600万円
→ 5.4億円/月 の売上程度ではないかと推測できます。
実際にはチャレンジによる上乗せや、運用型広告による上乗せもあるかと思いますので月間10億前後というのが現実的な数値でしょうか。
あくまで広告プランについてはターゲティングの精緻化などの実装も資料ベースでは明らかにされているので、今後も調査をしていきます。
世界
公式の発表によると、中国本社であるByteDance社の売上総額は
- 2017年:150億元(約2500億円)
- 2018年:500億元(約8300億円)
となっています。
そして注目すべき今年は
- 2019年:1000億元(約1.7兆円)
と設定しており、その目標の高さがうかがいしれます。
電話番号
これだけ有名なtiktokの運営会社bytedanceですので、各企業の営業さんも色々なアプローチで電話をかけたいですよね。
現状、03からはじまる固定電話の電話番号については公開されておりません。
tiktok社員の名刺には070からはじまる電話番号のみ記載されているため、基本的には直通で受けるようなシステムになっているようです。
株や株価
日本法人を設立し上場するというところまでは行っておらず、親会社のBytedanceが上記したような未上場での大型資金調達を繰り返しています。
そして、2018年10月に実施した30億ドルの資金調達の際、Bytedance社の時価総額は780億ドル(約8兆~9兆円)と評価されています。
中国企業が日本法人を設立し上場するという場合のメリットとしては日本市場における信用力が高まる利点はありますが、現在は若者に向けたプロダクト力で成長できているのでそれも不要ですね。
以上、今回はtiktokの運営会社について特集しました。
アイキャッチモデル:りいざさん
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